a4lg.com

重校古本五音類聚四聲切韻直音海篇大全 (バイエルン州立図書館所蔵)

所蔵者バイエルン州立図書館
(Bayerische Staatsbibliothek)
請求番号L.sin. G 10
URNurn:nbn:de:bvb:12-bsb00067064-2
冊数9
画像枚数1371
使用する画像範囲pp. 1-1371
デジタル化日2014-07-02 (Google Books)

版本に関する情報

萃慶堂より出版。萬曆壬寅 [1602] 叙あり。版框 21.7x12.9cm。巻2-3 を欠く。

本画像は、DIGITAL EAST ASIA COLLECTIONS of the Bavarian State Library の高画質画像を受領するサービスを使用して得たもの。ライセンスへの同意だけではなく、データの受領に比較的長時間の待機を要するため、このサイトにおいてミラーを提供する。同書は Google Books においても提供されているが、低画質の画像である。

著作権に関する推定

1602 年序、明刊本の書籍であり、世界的にパブリックドメインの状態にあると推定。ただし、この 300dpi の JPEG 画像については、公開者であるバイエルン州立図書館は Creative Commons BY-NC-SA 4.0 のライセンス下で提供するものと宣言している。つまり、概ね次のことを行うべきであるとしている (詳細についてはライセンス自体を参照):

特に、バイエルン州立図書館が求めているクレジットは以下の通り:

クレジットの例は以下の通り。ただしこれはバイエルン州立図書館から提供された例そのままであり、実際に使用する際には、本書に合わせて編集する必要がある。本ページにおいては、上記の情報テーブルに必要な情報すべてを掲載している。

  1. „Bayerische Staatsbibliothek München, H.misc. 33 t-16, p. 244, urn:nbn:de:bvb:12-bsb10737557-2“.
  2. „Staatliche Bibliothek Regensburg, 999/4Jur.1371, fol. 1r, urn:nbn:de:bvb:12-bsb11068522-0“.

成果物が印刷物として提供される場合、(必須ではないものの) バイエルン州立図書館への寄贈が推奨されている。

詳細については、バイエルン州立図書館に自ら JPEG ファイルのリクエストを提出してご確認頂きたい

ダウンロード

解説

重校古本五音類聚四聲切韻直音海篇大全は、大まかに言えば明末に数十種が刊行されたいわゆる“海篇類”字書の一種。発行者は余彰德 (生没年不詳)。

“海篇類”は、主に“改併五音類聚四聲篇” (篇海) を基盤として大量に作られた俗字書の総称である (これは、多くの書名に“海篇”が含まれていることに由来する)。大岩本氏によれば、その多くが“新校經史海篇直音”を直接的ないしは間接的な底本としており、その底本は篇海のうち成化年間刻本 [1471] だという。しかし、この本に関しては海篇類としては珍しく、篇海そのものを、しかも万暦二十三年 [1595] 刊行の新しい版を元としていることが興味深い (ただし、附録の大部分については他の海篇類を底本にしているようだ)。

私が“万暦後期本”と呼んでいるこの本を引いていることについては、首巻 (アーカイブの二番目) にて確認することができる。pp.90-91 の“篇韻無出處例”において重複する親字が見え、また “𡬛” (p.93 8行目) および “𡯷” (p.96 3行目) を解説する小字において、独特な字形の字を見ることができる。この節については篇韻貫珠集 (釋眞空 編) を引いているのだが、篇海などと合刊されるこの本のうち万暦後期本については次のような問題点があり、これが本書と一致することから、底本が万暦後期本であることを確定させることができる。

  1. 万暦後期本の篇韻貫珠集は概ねその前の正徳年間刻本 [1515] の覆刻と見做してよいが、部分的に初版の弘治年間刻本 [1498] で補っている。しかし、篇韻無出處例は正徳年間刻本で大きく内容が変更されており、結果として意味の通らない (重複や欠落を含む) 修補になっている。
  2. 正徳年間刻本において不鮮明な箇所について、他ではほぼ見られない字形として覆刻してしまっている。

なおこれより後の崇禎重刻本は刊行年が序より後であるだけでなく、誤刻の一部修正と新しい誤刻の状況がテキストとして一致しないことからも不適である。

この本については国立公文書館 (内閣文庫) にも同版の完全でない本がある。双方とも完全ではなく欠けを持っているが巻単位で欠けている部分が重ならないため、その状態さえ別とすれば、全巻揃った内容を窺い知ることができる。加えて、バイエルン州立図書館本には (内閣文庫本では欠けている) 刊行の経緯が記された封面が残っていることが興味深い。また画像のオンライン公開はされていないが、蓬左文庫には同書の完全なものが所蔵されているという (請求番号: 161-1)。

参考文献

  1. 大岩本 幸治 (1999) “明代 「海篇類」 字書群に関する二、三の問題 ―附 : 現存海篇類目録―” 東北大學中國語學文學論集 v.4 pp.19-33 (HTML 版)