康熙字典 第1,4帙 (国立公文書館所蔵) - 書影
| 所蔵者 | 国立公文書館 |
|---|---|
| 請求番号 | 平20財務14167100 (第1帙) 平20財務14170100 (第4帙) |
| 冊数 | 6 (第1帙) + 8 (第4帙) |
| 画像枚数 | 112 |
| 画像撮影 | 株式会社インフォマージュ (国立公文書館の委託による) |
| 撮影日 | 2019-03-05 - 2019-03-06? |
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国立公文書館より受領した 1 枚の圧縮 JPEG 画像入り DVD をイメージ化し、可逆圧縮を加えたもの
版本に関する情報
康熙字典は清、康熙帝の勅撰字書。これは内府が発行したものではなく、盛京 (現在の瀋陽) で発行された坊刻本の一種。
本書は国立公文書館に行政文書 (筆者が確認した時点での利用区分は要審査、筆者利用前後に公開に変更) として分類収蔵されており、大蔵省新潟税関 (文書課) 旧蔵図書。全部で 6 帙 37 冊。全体的に痛みがひどく、第2,3,5,6帙は筆者利用後に修理を行うことを前提に全部の利用を許可された。残りの第1,4帙は利用審査の結果通知前に (資料利用自体はほぼ問題ないが) 先に修理を行うことを通知されており、申請からおよそ半年を経て利用可能となった。
特にこの複製は筆者が全部を必要としていなかったため、各冊子毎に表紙と裏表紙からそれぞれ4枚ずつのみ撮影してもらうよう依頼した (書影に準ずる)。
ここに (複製には含まれないものを含めて) 全冊の内容を記す (写しの交付を受けた第1,4帙はファイル順、現物を確認した第2,3,5,6帙は帙内の冊子を上から数えたもの) が、記録が不十分であり、迂闊にも合冊の可能性を考えていなかった。そのため、あくまで参考程度に確認されたい:
| 帙号 | 請求番号 | 冊子 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 1 | 平20財務14167100 | 1 | 序など |
| 2 | 備考 | ||
| 3 | 子集上 | ||
| 4 | 子集中 | ||
| 5 | 子集下 | ||
| 6 | 丑集中 | ||
| 2 | 平20財務14168100 | 1 | 辰集上 |
| 2 | 戌集下 | ||
| 3 | 辰集下 | ||
| 4 | 卯集中 | ||
| 5 | 等韻 | ||
| 6 | 卯集下 | ||
| 7 | 卯集上 | ||
| 3 | 平20財務14169100 | 1 | 丑集上 |
| 2 | 巳集中 | ||
| 3 | 巳集上 | ||
| 4 | 丑集下 | ||
| 4 | 平20財務14170100 | 1 | 寅集上 |
| 2 | 寅集中 | ||
| 3 | 寅集下 | ||
| 4 | 辰集中 | ||
| 5 | 午集中 | ||
| 6 | 午集下 | ||
| 7 | 未集上 | ||
| 8 | 未集中 | ||
| 5 | 平20財務14171100 | 1 | 未集下 |
| 2 | 申集上 | ||
| 3 | 申集中 | ||
| 4 | 申集下 | ||
| 5 | 酉集上 | ||
| 6 | 酉集中 | ||
| 6 | 平20財務14172100 | 1 | 戌集中 |
| 2 | 戌集上 | ||
| 3 | 酉集下 | ||
| 4 | 亥集上 | ||
| 5 | 亥集中 | ||
| 6 | 補遺 | ||
| 7 | 亥集下 |
著作権に関する推定
1716 年成立の書籍であり、世界的にパブリックドメインの状態にあると推定。
解説
康熙字典自体については特に解説の必要がないと思われるため省略する。
康熙字典は清の内府が二度 (ないし三度) にわたって刊行した内府本とは別に数多くの版が民間で作られた。その忠実さや紙質、印刷の出来は様々であるが、この新潟税関旧蔵本はその中ではあまり質が良くない坊刻本に属する。表紙や帙に押された印より、出版地は盛京 (現在の瀋陽)。
このような小開本といわれる小型の冊子は、原本より文字の間隔や行間を詰めることによって1冊単位では今でいう文庫本サイズに近い (それよりひとまわり大きい程度の) ものに抑え、扱いやすさを増しているという面で決して軽視できるものではない (おそらく当該本は実用書として大切に使われてきたものだろう)。しかし概してこの種のものは紙、印刷ともに劣悪な傾向がある。また筆者は当初これを6帙ではなく6冊であると勘違いしていたために調査対象のひとつであった清末の石印本の類だと考えていたが、現物の確認により調査対象ではない (木版印刷の) 坊刻本であることがわかった。
本書に関するきちんとした記録を残しておくため、初回に利用できなかった第1,4帙の一部について写しの交付を依頼した。筆者は国立公文書館に写しの交付を依頼する際には基本的に非圧縮 TIFF での記録を求めているが、今回はそのような指示を意図的に出さず、JPEG ファイルで受領した。当該 JPEG ファイルは 400dpi で、多少ブロックノイズも乗るものの、ほとんどの用途には問題がない程度の画質であることを確かめることができた。